年収でシミュレーション|住宅ローンの「借入限度額」を計算してみよう!
欲しい家が見つかったら、住宅ローンで買えるかどうか調べてみましょう。ここでは、みなさんの年収を元に、住宅ローンの「借入限度額」を見てみたいと思います。
この記事でわかること
借入限度額は「年齢・年収・年間返済額」 の3つを条件に決定される!
借入できる金額は、利用するローンや金融機関によって若干異なります。ただ、おおよその金額は簡単にシミュレーションできます。まずは、年間「いくら返済できるのか」調べることから始めましょう。
年間返済額=1年間にローンで返せるお金
フラット35の公式サイトを見ると、1年間の返済率は次のように書かれています。
年収400万円以下 | 年収400万円以上 |
---|---|
30%以下 | 35%以下 |
この基準なら、年収が350万円の方は、年間返済率が「100万円前後」になります。ただ、収入に応じて「無理のない返済率」は、約25%と言われています。年収350万円の25%は、875,000円なので、月々「約72,000円」の返済になります。72,000円なら家賃を払っているのと変わらない金額かもしれません。
もちろん、都内や都市部になれば家賃は高騰します。(賃貸の場合)7万円以上の家賃を払っている方が大半を占めるでしょう。
年収別に「年間返済率」を計算してみました
次に、年収別の年間返済率と月々の返済金額を「フラット35」の基準を元に計算してみました。みなさんの年収に合わせて「いくら返すのか」シミュレーションしてみてください。
年収 | 年間の返済額(返済率) | 月々の返済額 |
---|---|---|
300万円 | 〜90万円(返済率30%の場合) | 約 75,000円 |
400万円 | 〜140万円(返済率35%の場合) | 約 116,000円 |
500万円 | 〜175万円(返済率35%の場合) | 約 145,000円 |
600万円 | 〜210万円(返済率35%の場合) | 約 175,000円 |
700万円 | 〜245万円(返済率35%の場合) | 約 204,000円 |
800万円 | 〜280万円(返済率35%の場合) | 約 233,000円 |
1,000万円 | 〜350万円(返済率35%の場合) | 約 266,000円 |
この数字は、年間返済率30%〜35%で計算しています。このため、月々の返済金額は(表の数字より)やや少な目でも大丈夫です。
ただ、多めに返すなど「繰り上げ返済」を頑張れば、10年後、20年後の返済が楽になります。また、多くの方は繰り上げ返済を行い「約20年」でローンを完済しています。
必要なお金をすべて書き出してみよう(生活費・将来に向けた貯蓄等)
毎日の生活は、家賃や食費、光熱費だけではおさまりません。お子さんの教育費や将来への貯蓄費用、保険、医療費など、お金が必要なことはたくさんあります。
住宅を購入した場合も同じです。住まいは買ったままでは、老朽化していきます。
住まいの維持費(メンテナンス)や修繕費もコツコツ積み立てておく必要があります。
ローンを利用する場合は、必要なお金を全部(ノートなどに)書き出してみましょう。全部書けたら、手取り月収から全ての項目を引き算してみてください。
月収 ー 毎月必要なお金(生活費・貯蓄等)× 12 = 『1年間に絶対必要なお金』
年収から「1年間に絶対必要なお金」をひけば「自由に使えるお金」が分かってきます。例えば、年収360万円(ボーナス無し)の人を例に計算してみましょう。
例)月収30万円 ー 毎月20万円が必要 =毎月10万円残る
・・・1年で120万円のお金が自由に使える(年間返済額に回せる)
ただ、余裕を持って返済するため「年間の返済額は100万円前後」にする方が良いでしょう。ギリギリで生活を切り詰めるよりも(生活費に)余裕を持って返済する方が安心です。
フラット35でも「年齢的な問題」で、最長35年返せるのか…?
最長35年のローンを最も長く利用した場合、何歳になるのか計算してみましょう。例えば、35歳の人が35年ローンを目一杯利用すると、完済し終わるのは65歳になります。
この計画では「ローンの完済は定年後」になってしまいます…。
年金が主な収入源になると、月々のローン返済も大変になります。また、大切な老後の資金をローン返済に充てるのは、何かと不安です…。安定した老後を過ごすためにも、できるだけ早い段階で繰り上げ返済を行いましょう。
また、完済までの道のりが短ければ(金銭的にも余裕を持って)安定した老後が迎えられます。
ワンポイントメモ 『完済の年齢は無理なく設定しよう』
フラットの貸し付け条件は「満70歳まで」ですが、60歳を過ぎてローン返済に追われるのは大変です。中には、親子で返済を行い、70歳を過ぎてもローン返済できるよう手続きをする人もいますが、親子間でローンを持つのは(金銭的にも)大きな負担です…。返済は先延ばしにせず、できるだけ「若いうちに」完済しておきましょう。