【契約の流れ】マイホーム購入から、物件の引き渡しまで
本記事では、マイホームの購入から、物件引き渡しの大まかな流れを説明します。一連の流れを知っておけば、返済や借入のスケジュールが立てやすくなります。
みなさんも、事前審査を受ける前にぜひ、マイホームを手に入れるまでのシミュレーションをしてみてください。
この記事でわかること
マイホームの購入、引き渡しまでの流れ
マイホームを購入すると決めてから引き渡しまでは、次のような8つのステップで進めていきます。
1.物件を選ぶ
マンションか一戸建てか、中古か新築か、一戸建ての場合は注文住宅か建売かを決めていきます。
注文住宅の場合はハウスメーカーや工務店などに依頼します。どの業者でどんな家を建ててもらうのかを考えます。
マンションや建売住宅の場合は、どのエリアにするかを考えます。注文住宅の場合は土地を探すところから始まります。業者が売り地を紹介してくれることもあります。
2.予算を立てる・借入シミュレーションをする
マンションや建売住宅の場合は販売価格を見て検討します。注文住宅の場合は、建築費用と土地代も合わせて考える必要があります。
なお、一戸建ての場合は庭やフェンス、ガレージなどの外構工事の費用もかかります。
それらを含めて予算を決めて、借入シミュレーションをしてみましょう。
借入シミュレーションは金融機関のホームページで条件を入力すれば見られます。ぜひ実際にやってみましょう。
3.各社のローンを比較する
住宅ローンは金融機関によって金利・審査の期間・手数料や保証料など諸費用・特典などが異なります。
金利だけでなく諸費用やポイント還元や優遇サービスなどその他の条件もよく調べてから決めましょう。
また、金利のタイプによっても総返済額が違ってきます。しっかりシミュレーションして納得のいくローンを選択することが大切です。
4.不動産会社を選ぶ
住まいを入手する際の業者には「ハウスメーカー」「地元の工務店」「設計事務所」「不動産仲介業者」などがあります。
- 大手ハウスメーカーは信頼感があるが宣伝広告費をかけているため、物件価格(坪単価が高い)
- 地元の工務店は地域の限られたエリア内で仕事をしています。知人から評判を聞くと同時に、どんな家を建てているのかオープンハウスの見学会などがあれば見せてもらいましょう。
- 設計事務所はデザイン性を求める人におすすめです。ただし、設備などは実用性よりデザイン性を重視する傾向があります。
- 不動産仲介業者はさまざまなタイプがあります。インターネットの口コミサイトなどで評判をよく調べておきましょう。
5.物件を探す
物件は不動産会社のホームページやチラシ、住まいの情報誌などで探してみましょう。
気になる物件があればメールや電話で問い合わせをして資料をもらって検討します。
6.現地説明会に足を運ぶ
マンションや建売住宅の場合は実際に物件を見ることができます。見学会やオープンハウス(モデルルーム)の公開などを実施しているので、実際に足を運んで物件を見てみましょう。
ホームページやパンフレットだけではわからない点が見えてきます。
また注文住宅の場合はモデルハウスを見学します。ただし、モデルハウスは坪単価が高く、広い敷地でぜいたくな造りになっています。設備も最高ランクのものを使用しているため、それと同じものを入手しょうとすると物件価格がかなり高くなってしまいます。
理想のスタイルとして参考にしながら、自分たちで出せる予算の範囲でどの程度の物件が入手可能かを業者と相談してみましょう。
7.申し込み〜契約
マンションや建売住宅、中古住宅の場合はほかの人に取られないように「購入予約」をします。
ローンの手続きを進めながら、購入の契約に進んでいきます。
8.引き渡し〜入居
住宅ローンの融資が実行されると、晴れて自分の住まいになります。不動産会社から鍵を受け取り、引き渡しとなります。
引越しをして入居します。
住宅ローンで知っておきたい用語㉗: 建て延べ面積
建て延べ面積とは、その物件の居住部分の各階の床面積の合計のことをいいます。吹き抜けがある場合は、その部分は含まれません。
またバルコニーの先端から2メートルまでの部分や玄関ポーチなど壁に囲まれていない部分も含まれません。
物件を探すときは建て延べ面積を見ると、だいたいの広さがわかります。
マイホーム契約で気をつけたいこと「ローンは自分で探そう」
マイホームを購入するときは住宅ローンで融資を受けますが、「不動産業者が勧める金融機関で契約をしなければいけない」と思い込んでいる方が多いのではないでしょうか。
しかし、実際はどこで契約をしても自由です。
金利や各種手数料、条件などを複数の金融機関でよく調べて比較してみましょう。
給料振込に利用している金融機関では金利を優遇してくれることもあります。
金利が低いネット銀行だけでなく身近な金融機関も視野に入れて検討してみましょう。
メモ:審査を受ける前「健康状態が優れない」場合は、どうする?
住宅ローンを申し込む際に「団体信用生命保険(団信)」に加入します。これはローンの返済中に申込者が死亡した場合に、ローン残金を保険金で支払うというものです。
そのため、住宅ローン申込時に病気の治療中や過去3年以内に入院や手術をしたなど健康状態に問題がある場合は団信に加入できない可能性があります。
「なんとか融資を受けたい」と思い、治療歴を隠したり、健康状態を正しく告知しない場合は「告知義務違反」になります。もし融資を受けた後でその病気が原因で死亡した場合は、団信から保険金が出ずに遺族が残金を返済しなければならなくなります。
正しく告知することが大切です。きちんと健康状態を申告すれば、よほど重大な疾病やケガではない限り、審査は正常に行われるといわれています。
なお、住宅金融支援機構のフラット35は団信への加入は任意になっています。もし健康状態に不安がある場合はこちらを利用するといいでしょう。
引き渡しでチェックすべきポイント
引き渡しが行われると、いよいよ自分の住まいとして入居できます。
しかし、引越しをする前に物件の最終確認をしておきましょう。
チェックするポイントは次の通りです。
内装や施工状態の確認 | 依頼した通りの仕上がりになっているか、傷や汚れがないかチェックします。 |
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設備や機器の確認 | トイレ、浴室、キッチンなど設備が正常に動くかどうかを確認すると同時に使い方をしっかり聞いておきましょう。 |
もし何か問題があれば、早めに修繕してもらいます。また、メンテナンスの連絡先を聞いておくことも大切です。
保険と登記の手続きについて・登記手続きはお早めに!
住宅ローンが通ると、物件の登記を行います。
実際の手続きは司法書士が行いますが、印鑑証明書や住民票など必要な書類があります。事前に聞いて準備しておきましょう。
まとめ|マイホーム購入の流れは、最初に要確認のこと!
マイホームの購入は人生で何度も経験するものではありません。そのため、多くの方が段取りがわからず、不動産業者の言われるままになりがちです。
しかし、自分でもある程度の情報を集めておくことが大切です。特に物件探しから入居までの大まかな流れを最初の段階で把握しておきましょう。