エッ!? 「賃貸」で、住宅ローンの返済が無料になる?
ここでは「賃貸物件ローン」について、詳しく説明をします。このローンは、一般的な住宅ローンとは異なり、賃貸物件専用のローンです。
この記事でわかること
賃貸物件ローンは、マンション・アパートの取得に使える!
賃貸物件ローンは、マンションやアパートの購入、増改築(リフォーム)に必要な資金の借入に利用できます。また、購入だけで無く他行からの借り換えにも利用できます。
賃貸物件の所有は「確実な資産運用」の方法として人気
賃貸物件ローンは、多くの場合「資産運用」として利用されます。また、家賃収入が見込めるため、一般の住宅ローンよりも金利が高く設定されます。融資の金額は100万円から、最大数億円をカバーする大型ローンも存在します。
賃貸物件ローンは、銀行や住宅金融公庫でも利用できる
賃貸物件ローンは、銀行のほか住宅金融公庫でも取り扱いがあります。例えば「住宅支援機構」では、次の賃貸物件ローンが利用できます。
① 省エネ賃貸住宅建築融資 | ③ 住宅借り上げ事業者向け耐震改修リフォーム融資 |
② サービス付き高齢者向け賃貸住宅融資 | ④ 賃貸住宅リフォーム融資 |
①と②は、賃貸物件の建築に対する融資ですが、③と④は(賃貸物件の)リフォームに関する融資制度です。
フラット35のように「長期35年型」の融資も受けられ、自宅を含んだ賃貸物件(延べ面積の4分の1以上が、自宅や店舗になっていればOK)にも融資を実施しています。
もしも「賃貸物件に住むこと」が決まっていれば、賃貸物件ローンを利用しながら「居住+家賃収入」の両方が実現します。賃貸併用住宅については、次の項目で説明しましょう。
賃貸併用住宅を建てれば、住宅ローンで借入可能!
賃貸併用住宅とは「自宅建物の一部を賃貸で貸し出せる物件」を指します。賃貸併用住宅のメリットは、家賃収入を生かして住宅ローンが返済できる点です。こうした物件は、ローン負担の軽減にも大きく役立ちます。
また、税金の面でも「賃貸併用住宅」はお得な物件です。通常、家賃収入で得たお金は課税の対象になります。しかし、賃貸住宅に必要な建築費や設備費などは、経費として扱われるため「節税できる」仕組みです。
このほか、賃貸部分の固定資産税や保険料も経費として計上できます。もちろん、個人事業主以外の方(給与所得者)でも適用される制度です。家賃収入の発生する方は、確定申告で忘れず(減税の)手続きを行ってください。
固定資産税では「200㎡以上の敷地に対して6分の1を課税標準とする」特例がありますが、賃貸併用住宅を建設すれば300㎡以上の敷地減税できます。
例えば、400㎡以上の敷地に住んでいた場合、二世帯で土地を分ければ(一世帯は賃貸)特例が受けられるため減税できます。広い土地をお持ちの方は、賃貸併用住宅で上手に節税してください。
賃貸併用住宅の条件/大きさ・賃貸の方法など
賃貸併用住宅には、さまざまなプランや建て方が適用されます。エントランス部分を(居住者と大家で)別々にしたり、3階以上の建物にしてフロアで分けるなどの方法があります。
このほか、自宅と賃貸部分を分離させて、メゾネット形式で建てる方法も「賃貸併用住宅」として認められます。「他人と同じ建物に住むのは不安…」という方も、プライバシーを守った快適な住まいが建てられます。敷地に合わせて、住みやすい設計プランを考えてみましょう。
自宅用のスペースが50%以上あれば、住宅ローンが利用できます(詳しい建物の大きさや居住面積の割合については、利用するローンの「貸し付け条件」を参考にしてください)。
賃貸併用住宅は、各ハウスメーカーや不動産業者で注文できる
賃貸併用住宅はハウスメーカーや業者で、注文できます。賃貸経営を始めたい方は、見積もりの相談をしてみましょう。
賃貸物件ローンより、金利の低い「住宅ローン」を借りよう!
投資用ローンと住宅ローンでは、融資の大きさはもちろん、審査のハードルは大きく異なります。住宅ローンは、金利1%以下で借りられることがありますが、投資用ローンの場合は、金利2%〜4%と非常に高金利です。
また、投資用ローンは物件価格の約5%程自己資金を用意する必要があります。これに対して、住宅ローンは頭金が少なくても(場合によってはフルローンでも)原則として借入が可能です。その上、投資用ローンは住宅ローン控除が利用できず、年収も500万円以上なければ、ローン審査に通るのは難しいです。
また、投資用ローンは、融資の限度額も年収の5倍ほどですが、住宅ローンは年収の7倍〜8倍程の融資が受けられます。
勤続年数も厳しい・投資用ローンの審査
投資用ローンの審査は、年収だけで無く「勤続年数」も厳しくチェックされます。住宅ローンの場合は1年以上の勤続年数があればOKです。しかし、投資用ローンでは、最低3年以上の勤続年数が必要になります。
勤続年数が足りない方は、借入の方法を変更してください。また、賃貸併用住宅などを利用して、上手に物件を取得しましょう。
ワンポイントメモ 『住宅ローンを活用して・賃貸物件を手に入れよう』
賃貸併用住宅を建てれば、住宅ローンを利用して賃貸物件が手に入ります。建て方やデザインも比較的自由なので「借入条件を満たせる」設計プランについて考えてみてください。