住宅購入の後は、引っ越しのダンドリをはじめよう!
住まいを購入したら「引越しのスケジュール」を立てましょう。引越し準備には、多くの時間が必要です。また、引っ越した後も(生活を始めるための)さまざまな手続きや、面倒な作業が残っています。
本記事では引越しの準備から、引越後の手続きまで「全体の流れ」を説明します。
この記事でわかること
購入後、引越しの大まかな流れ
家を購入するまたは建てると決まったら、その時点で引越しのことも考えておきましょう。
引き渡しまでに時間がかかる新築物件の場合は、入居時期(引越し時期)を子どもの学校の転校にベストなタイミングでできるように考える必要があります。
学区が変わる場合は学年末の3月中には引越しを終えたいものです。それが無理な場合は学期末(7月・8月や12月、または1月のはじめ)には引越しできるように進めましょう。
引越し前後は何かとあわただしくなります。
そのときに慌てないように、少しずつ準備を進めていきましょう。
大まかな流れは次の通りです。
① 引越し業者を探す
② 持っていく荷物と処分する荷物を少しずつ仕分ける
③ 学校の転校準備
④ 各種手続き(現在入居している賃貸物件を退去することを管理人に伝える、住所変更の手続き先を調べるなど)の準備
「まだまだ先のことだから」とのんきに構えずに、早め早めに取り組むことが大切です。
住宅ローンで知っておきたい用語 No.51: 瑕疵担保責任
瑕疵(かし)とは住宅の欠陥のことを指します。特に表面上ではわからない欠陥、見た目では気づきにくい欠陥のことを言います。
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とはこのような瑕疵(欠陥)があった場合に売り主が買い主に対して欠陥の修復や賠償などを負う責任があることを指し、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で定められています。
住宅の欠陥に関する法律に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)があります。これは販売した物件に「隠れた瑕疵」がある場合、
・買い主が損害賠償を請求する権利や契約を解除する権利は瑕疵の事実を知ってから1年以内であること
・新築物件の場合は基本構造部分に関しては購入から10年間は売主の責任を追及できる
としています。
もともと民法では瑕疵担保責任を問えるのは1年間となっていますが、1年では欠陥に気づかないこともあるため、品確法ができました。
ただ、瑕疵担保責任があるとは言っても販売業者が倒産してしまって補償できない場合があります。そういったケースに備えて「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」を設け、販売から10年以内に欠陥が見つかった場合に補償できるだけの費用を積み立てる(供託金)か保険に加入することが義務づけられました。
なお、瑕疵担保責任は中古住宅にも適用されます。
引越し前に決めておくべきこと
引越したらすぐにでも使うのが水道・ガス・電気・電話・インターネットのプロバイダーなどです。
こういったライフラインは早めに業者を探して手配しておきましょう。
メモ:電気とガスは、自由に設定できる
2016年には電力が自由化され、2017年にはガスも自由化することが決まっています。
以前は居住する地域でサービスを提供している電力会社と契約していましたが、今はどこの業者でも自分で選べます。
業者によってポイントを加算したり、電話代が安くなったりといったさまざまな特典を設けています。
もちろん電気代やガス代そのものの値段も価格競争が起こっています。
各業者のメリットをよく調べて、自分の暮らしに合うところを選ぶようにしましょう。
引越しがスムーズに進むコツ(準備の方法)
単身の引越しとは異なり、家族全員の引越しは荷物が多くなかなか大がかりなものになります。
この機会に新居でも使うものと処分するものに仕分けていきましょう。
上手に断捨離することで、引越しがスムーズに進みます。
不要品の処分方法
① まず処分するものと残すものの基準を決めておきましょう。
(例)
- 過去2年間で1度も袖を通していない衣類は処分する
- 子どもの思い出の品は写真に撮ってデータ化して処分する
- 以前の仕事で使っていた本や資料は処分する
- 新居に合わない家具やインテリアは処分する
など自分たちの基準でいいので、捨てるものとそうでないものを仕分けるラインを決めておくと片付けの際にもめずにスムーズに進みます。
② 処分方法を考える
一口に「処分する」と言っても、その方法はさまざまです。
- 友人や知人に譲ってあげて使ってもらう
- リサイクルショップで売る
- フリマサイトで売る
- 自治体のごみに出す
- 自治体の粗大ごみに回収に来てもらう
- 粗大ごみ引き取り業者に回収に来てもらう
自治体のごみに出す場合は、可燃ごみと不燃ごみなどに分別して、それぞれの回収日に出す必要があります。
また、自治体の粗大ごみ回収は事前に申し込みが必要で、自治体によっては一度に出せる品数が決まっていたり、回収できないものがあったりします。
リサイクルショップやフリマサイトで売る場合は、必ずしも希望価格で売れるとは限りませんし、ほしい人が現れない可能性があります。
このようにどの処分方法もそれなりに手間がかかります。
しかし、引越しは荷物が少ない方が費用が安くなるので、できる限り処分できるものはこの機会に整理していきましょう。
引越し後の手続き・新しい生活のために
引越しの前と後にはご近所への挨拶を忘れないようにしましょう。
引越し前の住まいでは管理人さんや大家さんへの挨拶、両隣への挨拶、子どもの友達やママ友へのお別れなどをきちんとしておきます。
親しい人には転居先を伝えておくといいですね。
一方で引越し先でも近所の方や自治会の役員の方に挨拶をするようにしましょう。
引越しに伴う事務的な手続きもたくさんあります。
- 免許証の住所変更
- 転居前の住まいの電気・ガス・水道・新聞などの停止手続き
- 住民票(転出・転入届け)
- 役所での手続き(国民健康保険や国民年金、児童手当など)も転入届けを出すときに一緒に行います。
郵便局に住所変更の手続きをしたり、転居案内のはがきの印刷と送付も忘れないようにしておきましょう。
まとめ|引越し全体の流れを、シミュレーションしておこう
住宅購入に伴う引越しは気分がウキウキして楽しいものです。
しかし、実際はやることがいっぱいあって、家族は疲弊してしまいます。
引越し間際になって慌てないように、できることは早めに取りかかって準備を進めていきましょう。