年収500万円の方に人気の住宅ローン3つ!
年収500万円の方は、ローンでどれくらい借りられるのでしょうか。また、どのくらいの住まいが購入できるのか、おすすめの住宅ローンと合わせて解説したいと思います。年収500万円台の方は、ぜひマイホーム購入の参考にしてみてください。
この記事でわかること
年収500万円なら、いくら借りられるのか?
年収500万円の人の場合、いくらまで借りられるのかは次の計算式が参考になります。
住宅ローン(年収に対して無理なく借りられる額)
年収×5倍
年収が500万円の人の場合、500万円×5=2500万円が無理なく借り入れて返済できる金額ということになります。
ただ、この「年収の5倍」という数値は目安にすぎません。実際に金融機関が審査を行う場合は「総返済負担率」を基準に計算されます。
住宅ローンで知っておきたい用語⑤: 総返済負担率
総返済負担率とはその人の年収に占める住宅ローンの返済額の割合のことで、
毎月の返済額×12ヶ月=年間返済額
年間返済額÷年収=返済負担率
で計算します。
なお、住宅ローン以外に車のローンや教育ローンなどがある場合はそれらの返済額も合わせて計算して「総返済負担率」を算出します。
一般的に金融機関では総返済負担率が30%~35%の場合に審査が通るとされています。ちなみに「フラット35」では年収400万円未満は30%、年収400万円以上は35%にしています。
総返済負担率を計算してみよう
(2500万円 金利2.0% 30年返済 元利均等返済 年収500万円の場合)
毎月の返済額は92,400円になります。
92,400円×12=1,108,800円(年間返済額)
1,108,800円÷500万円=0.221(返済負担率)
総返済負担率は22.1%で、他にローンがない場合は審査が通ると考えられます。ただ、他のローンがなくても携帯電話代や生命保険料など毎月一定の額を長く支払うものがある場合は、実際の返済負担率は高くなります。
総返済負担率から借入可能額を計算しよう
借入可能額は次のように計算します。
- 税込み年収×総返済負担額=A
- A÷12÷B×100=借入可能額
(Bは年利4%に対して100万円あたりの毎月の返済額)
Bの金利4%というのは金融機関が審査で使用するケースが多い数値です。
今回は年収500万円、総返済負担率30%、B(金利4%、返済期間30年)=4775円で計算してみます。
- 500万円×30%=150万円
- 150万円÷12÷4775円×100万円=2618万円
このように年収500万円で総返済負担率が30%の場合は約2600万円の借入が可能ということになります。
年収500万円の方が買える住まいの価格
上記のように「年収×5倍」で計算すると、年収500万円の人が無理なく借りられる額は2500万円となりますし、総返済負担率が30%の場合では約2600万円が借りられるという計算になります。
ただ、現実には2500万円で住まいを入手するのは難しいでしょう。
そこで必要になるのが「頭金」です。これは住宅を購入する際に借入額とは別に自己資金として使うもので、諸経費とは異なります。
頭金は物件価格の2割が理想!
頭金はほしい物件価格の2割が理想だと言われています。例えば2500万円の物件ならば500万円があるといいということです。
もちろん頭金が多ければ、その分借入額を抑えることができます。また、もっと高い物件を入手することも可能です。
自分で頭金を用意するのが大変な場合は親の援助を受けるなどの方法があります。
メモ:頭金と諸経費
住宅を手に入れる場合は「諸経費」がかかります。
<諸経費>
・保証会社の保証料
・保証会社の事務手数料
・抵当権設定関係費用
・印紙税
など、これらは現金で払うものなので、頭金とは別に準備しておく必要があります。
頭金は必ずしも物件価格の2割が必要というわけではありませんし、都心で新築物件の入手を考える場合はどうしても物件価格が高くなります。その2割を頭金として準備するのは相当大変です。親の援助が受けられないか相談するといいでしょう。
また、住宅購入時には諸経費を現金で支払うということも忘れないようにしましょう。
年収500万円の方におすすめの住宅ローン
年収500万円と言っても、収入が夫ひとりだけなのか、夫婦共働きなのかで状況が異なってきます。
(A)夫ひとりの収入で年収500万円の場合
……現在の仕事をずっと続けられるのかどうか、会社の倒産やリストラ、大幅な減収がないかどうかをよく考えましょう。
もしもの場合に備えて妻も働いて夫婦で年収500万円を維持することが大切です。
(B)夫婦共働きで年収500万円の場合
……妻がいつまでも働き続けられるかどうかをよく考えましょう。出産の可能性がある場合は収入が減る時期があります。一方、現在はパート勤務でも子どもの成長とともに正社員で働いて収入の増加が見込める場合もあります。
どんな場合でも「現在の状況がずっと続くとは断言できない」ということを頭に置いておきましょう。
その上でおすすめできるのは「フラット35」です。こちらは全期間固定金利で、繰り上げ返済手数料が無料です。金利は変動金利よりも高く設定されていますが、変動金利は長い返済期間中に上昇する可能性があります。それよりも固定金利で借り入れて、まとまったお金ができたら繰り上げ返済をしていくのがおすすめです。
年収500万円の方が「マイホーム購入で」気をつけるべきポイント
マイホームは大きな買い物です。住宅以外に子どもの教育費や老後の資金なども含めて人生設計を考えましょう。
マイホームを購入するときは、借入可能額目いっぱいを借り入れるのではなく、余裕を持って借り入れることが大切です。頭金を貯めたり、住宅ローン以外の出費を含めて総返済負担率を計算したりといった余裕のある資金計画を立ててみましょう。
まとめ|年収500万はやや余裕があるが資金計画を明確に
年収500万円台の人は資金計画にやや余裕があると考えられます。
住宅ローンの借入限度額の目安は、次の計算で出すことができます。
・年収×5倍
また、住宅ローンとそれ以外のローンの毎月の返済額から計算する「総返済負担率」が30%以内に収めることが大切です。
年収500万円の人が住宅ローンを借りるなら、全期間固定金利の「フラット35」がおすすめです。この場合も将来の収入減の可能性がないかどうか、その場合の対策として妻が働きに出られるかどうかなどの人生設計をよく考えましょう。